匿名か実名か

今日は、日弁連犯罪被害者支援員会。
昼から17時過ぎまでびっちり。
今日話題になったのは、このニュース関連。

(以下引用)
犯罪被害者:実名・匿名発表「警察が判断」自民賛成
 犯罪被害者を支援する政府の基本計画案に、事件・事故の被害者を実名・匿名のいずれで発表するかの判断を警察に委ねる項目が盛り込まれたことについて、毎日新聞は自民、民主、公明、共産、社民5党のこの問題の責任者にアンケートした。「賛成」は自民党責任者だけで、公明党責任者は「やむを得ず容認」と回答し、野党3党の責任者は「反対」の姿勢を明確にした。

 回答したのは▽上川陽子(自民)▽小宮山洋子(民主)▽漆原良夫(公明)▽吉井英勝(共産)▽保坂展人(社民)の5衆院議員。

 質問は(1)実名・匿名発表判断を警察に委ねることに「賛成」か「反対」か「賛成ではないが、やむを得ず容認」か(2)警察捜査の適正さをメディアがチェックすることが困難になるとの指摘に対する見解(3)項目の削除を求めた日本新聞協会意見書に対する見解--の3点。

 上川議員は賛成の姿勢を明確にしたうえで「匿名発表とメディアによる捜査のチェックは別次元の問題」と回答した。漆原議員は「メディアに対する規制は、基本的にはメディア自身の自己規制が望ましい」と述べ、与党内の温度差が浮き彫りになった。

 小宮山議員は「報道の自由、知る権利とのかねあいで判断を警察に委ねることには反対」と回答し、吉井議員は「メディアによる警察チェックが困難になるという意見はその通り」と指摘した。保坂議員は「メディア規制に重大な問題があることは広く知られている」と答えた。【臺宏士、伊藤正志】

毎日新聞

(引用終わり)

議論としては、警察による事件被害者の発表は、報道機関の報道の自由、国民の知る権利を実現するものとしてなされている。したがって、警察の権限で発表しているものではない。
そうだとすると、被害者あるいは遺族が、自分の名前を公表されたくない、という自己情報コントロール権=プライバシー権(憲法13条)も当然対立する権利として保護されなければならない。
したがって、被害者あるいは遺族が匿名を望んだ以上、警察も被害者の実名を発表すべきではないのではないか、ということだった。

被害者の実名を公表するかどうかを被害者あるいは遺族の意思にかからせることは実現すべき事としても、警察の判断にゆだねるのはやはり違和感をおぼえる。
警察による怠慢捜査、そしてそれを隠す、ということは結構あるらしい。
被害者の実名は、報道機関にいったん伝え、ただ、実名を報道するかどうかは、被害者あるいは遺族の意思にかからせるのが良いのではないか、と思った。
報道機関は、実名を知ることで取材、警察への監視が可能。でも、実名をわざわざ報道する必要はないので、この点は、被害者あるいは遺族の情報コントロール権が優先するということがよいと思いました。
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by black_penguin | 2005-12-20 00:12 | 業務関連 | Comments(0)

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