閑古鳥

今日も弁護士会の法律相談に土曜日なのに行ってきましたが,相変わらず,閑古鳥が鳴いていました。

昨今の弁護士会の法律相談所の閑散ぶりはだんだんひどくなってきています。

かつては,四ッ谷や神田,新宿などあちこちに相談所を開設していましたが,統合して,新宿や霞ヶ関などに絞りました。

それでも相談者の減少は止まらず,担当として行っても1件あるかないか。

大きな原因はやはり法テラスの登場だろうと思います。
法テラスが,弁護士会に比べると多額の広報費用をかけて宣伝をしていることや原則無料であることなどから,皆法テラスに相談に行くようになりました。
なので,法テラスの相談担当だとまだ比較的件数があります。

もう一つの原因は,弁護士数の激増→競争激化→ホームページなどでの広告増加,によって,相談者が,ネットで検索して個別の法律事務所に相談に行くことがかなり多くなっているように思います。
交通事故や相続事件,離婚や債務整理など,個人の相談者の典型的な相談は,こうしたところにかなり流れているようです。

こうなってくると,弁護士会で費用をかけて(相談所の家賃等維持費,職員の人件費,弁護士の日当等)相談業務を継続する意味があるのか段々怪しくなってきます。
もし自分が相談したくなったらどうするかなと考えると,わざわざお金払って,相談所まで出かけていって,しかもそこで誰に当たるか分からない,となると結構二の足を踏む気がします。
それより,ネットで検索して,職場から近かったり自宅から近かったりして,良さげなところに行った方がいい気がします。
そうなると,もう弁護士会では法律相談業務から一切手を引くというのも一つの方法だろうと思います。

もっとも,弁護士会が法律相談業務という基幹業務を手放してしまうというのはどうかとも思います。
問題点もあるのかもしれませんが,もっと地方公共団体(東京であれば,都,市区町村)と連携して,各役所でほぼ毎日のように法律相談をやってもいい気がします。
今は,役所で弁護士に仕事を与えるようなことになることを避けるために,相談者から事件を直接受任することが禁じられていることが多いですが,それだと目の前にいる相談担当者に頼みたいのに頼めないという変な状況が生まれます。
弁護士会と役所とがしっかり連携してやっていけば,そういう問題はクリアできるのでは?と思います。

と,ここまで書いてきて,弁護士会の法律相談業務が先細っている大きな原因を思い出しました。
それは,司法書士や特に行政書士の台頭です。
本来の「書士」という職務をやや逸脱するようにして,実際には,弁護士と同じような相談,代理業務をしてしまっているケースがかなりあるように思います。
行政書士事務所が堂々と離婚,相続相談,と打ち出していたりします。

弁護士会として,もし違法な非弁をしている行政書士などがいた場合には,これについて厳に対応するということが必要な時期なのではと思います。
行政書士会や司法書士会や,議員などへのロビー活動を活発化させ,権限の拡大を図ろうとしています。
しかし,それでは,行政書士,司法書士,弁護士と資格を分けた意味が無くなるわけで,そこについては,弁護士会としてしっかり対応しなければならないと思います。
格好が悪いと思っているのか,あるいは,自分らの既得権限を守ろうとしていると非難されるのが嫌なのか,私の印象だと,弁護士会としてここに力を入れているとは到底思えません。

経済的基盤をほとんど欠いているような弁護士がどんどん増えていけば,いくら理想を持っている人でも,何かおかしなことをしかねない。
その結果,市民への法的サービス提供に支障や問題を生じることになる。
そうであれば,弁護士会が,弁護士の職務権限を守り,しっかりした法的サービスを提供できる環境作りをすることは何も非難されることではなく,積極的に取り組むべき事ではないかと思うのです。

と,いつになく熱く語ってしまいましたよ(そうでもないか)。
執行部の皆さん,お願いしますよ。
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by black_penguin | 2014-07-26 22:21 | 業務関連 | Comments(0)

弁護士のちょっとブラックな業務外日誌


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