カテゴリ:本( 14 )

巨大訴訟

もう7月ですね。既に今年も折り返し。早くも夏休みが視界に入ってきました。
裁判所は、偉そうに夏期休廷とかいって、たっぷり時間を取るくせに、その直前に無理矢理期日を入れようとしたりするんですよね。でもその時期に夏休み取ってやることにしましたよ。

さて、先日、本屋をプラプラしていたら(前は日本橋の丸善をプラプラできたのですがね…)、ジョン・グリシャムの「巨大訴訟」というタイトルの本が文庫化していたので、買ってみました。

巨大訴訟(上) (新潮文庫)

ジョン グリシャム / 新潮社

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いや〜予想以上に面白かったです。

大手渉外事務所で働いていた主人公が、その過酷且つ不合理な働き方に耐えきれずに逃げだし、偶然にも街場の小さな事務所に転がり込むところから話が始まります。

そしてある医薬品の欠陥の有無をめぐり、かつての勤務先が医薬品メーカー側代理人になる訴訟に参加することになります。

巨額の賠償や弁護士報酬を目当てに右往左往する原告側。
巨費を投じてこれに対応しようとする被告側。
単純な正義と不正義という話ではないところが面白いです。

しかし、この小説の面白いところは、主人公が転がり込んだ事務所のことです。
「ブティック事務所」とか言っておきながら、近所で起こる交通事故に駆けつけて名刺を配るとか、小さな離婚事件をやったりとか、完全に街場の事務所です。
自分もまあここまでではないけれど、日々やっている仕事は、これに近いようなところがあって(もちろん大事な仕事ではありますが)。
たまに労働事件を労働者側でやると、企業側に大手渉外事務所の若いのがぞろぞろ出てきたりして。
自分の実体験にも少し近いものを感じたのです。

もしかすると巨額な報酬が入るかもしれないという状況での描写が何ともリアル。
「もうじき、汗やストレスばかりの街場の法律の世界を遠く離れて、もっとダウンタウンに近いところに瀟洒なオフィスをかまえられる身分になれる。自分はたっぷり幅がある大理石のデスクにつき、プロポーション抜群のふたりの秘書が電話の受けこたえをして、必要なファイルをすぐに運んでくる。単純作業をさせるための補助職員をもひとりふたり。離婚も飲酒運転も遺言書も、けちくさい遺産相続もおさらば、報酬をまともに払えない依頼人ともおさらばだ。自分が手がけたい人身傷害の案件だけをよりぬき、そのプロセスで大金持ちになってやる。」

いまの日本の弁護士業界も、弁護士過多で大変なことになっています。
仕事の奪い合いで疲弊し、こんなことにフラフラと引き寄せられてしまう弁護士も多そう。

でもやっぱり、この小説を読んで思ったのは、一つ一つの事件に対して真摯に丁寧に取り組むことが大切であるということ。
時間との闘いではありますが、忘れてはいけないことだと思いました。

そういうわけで、どちらかといえば同業者にお薦めという感じの本でありました。
「ルーズベルトゲーム」などを読んでいるそこのあなた。
是非こちらを読んでみて下さい。
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by black_penguin | 2014-07-05 23:27 | | Comments(0)

NEWSWEEK

安倍ちゃんと連日の会食ですっかり骨抜きにされた日本の既存メディアに見切りを付けて、NEWSWEEKを定期購読することにしました。
デジタル時代にあえての紙媒体で。

以前から時折気になる記事があったのですが、定期購読するまでもないかと踏み切れずにいたのですが、正解でした。
基本的には、海外のニュースが多いですが、日本の新聞などでは取り上げていない内容など、独自の視点から切り取られています。

よくも毎週毎週これだけの記事が載せられるのかと感心しきり。
日本の低俗な週刊誌とは全く違います。
もちろん、記事の内容を盲信することはありませんが、一つの見方としてとても参考になっています。

最近面白かったのは、この記事。
ものづくり信仰が日本企業をダメにする

「日本人のものづくり信仰は度が過ぎている。おかげで多くの会社でエンジニアが絶大な発言力を持ち、マーケティングやデザイン部門は彼らの言いなりだ。だから消費者のためというより、エンジニアが自己満足に浸るためだけの機能が付いている製品も多い。」

「日本人はものづくりに注目するあまり、工業品の別の側面、つまりデザインとマーケティングをないがしろにしている。」

日経とかでは、あまり言わなそうな内容ですね。
確かに、機能ばかりがゴテゴテついた電気製品が多すぎる気がします。車もモデルチェンジがしょっちゅうですし。

弁護士業も一種職人的なところがあり、これまでは、それでやっていけたのでしょうけれど、これからは、「デザイン」と「マーケティング」をないがしろにしていてはダメかもしれないですね。

弁護士業でデザインって何でしょうね。
訴状の見た目の美しさとか?
費用の分かりやすさか。

いずれにしても、目の前の仕事を丁寧にやっていれば、次が当然に来るという時代では無くなってしまったのですね。
厳しい40代になりました(笑)。
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by black_penguin | 2014-06-02 23:09 | | Comments(0)

女のいない男たち

村上春樹の9年ぶりの短編集「女のいない男たち」を読みました。
基本的に、妻をその浮気によって「失う」というお話です(笑)。

女のいない男たち

村上 春樹 / 文藝春秋

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「ドライブ・マイ・カー」〜舞台俳優・家福は女性ドライバーみさきを雇う。死んだ妻はなぜあの男と関係しなくてはならなかったのか。

雑誌に載ったときに、たばこの吸い殻を車外に捨てるというくだりで具体的地名が出てきたことからそこから文句が出たというあの話です。
そんなことで村上春樹の作品に本気で文句付けちゃうのはもったいなかったなぁと思いますが。

それはさておき、この短編集の中では、一番面白かったかも。
「いったん自己を離れ、また自己に戻る。しかし戻ったところは正確には前と同じ場所ではない。」というのが印象的。
世の中には、何というか呑み込んでしまうことしかできないことがあるんだよね。それはそれとして、前に進まなければ。
そんな感じです(違うか)。

「イエスタデイ」〜完璧な関西弁を使いこなす田園調布出身の同級生・木樽からもちかけられた、奇妙な「文化交流」とは。

あんまり面白くなかったかもしれないですね。二人してそれを私に押しつけられても…というな感じで後味が悪いです。

「独立器官」〜友人の独身主義者・渡会医師が命の犠牲とともに初めて得たものとは何だったのか。

こちらもあまり面白くなかった。ちょっと話が軽すぎた感じ。

「シエラザード」〜陸の孤島である「ハウス」に閉じ込められた羽原は、「連絡係」の女が情事のあとに語る、世にも魅惑的な話に翻弄される。

比較的面白かったかもしれません。
世にも魅惑的な話は、確かに次が聞きたくなる「魅惑的な」話でした。
ただ、文字通り「失う」という話で、ちょっとひねりが無かった?

「木野」〜妻に裏切られた木野は仕事を辞め、バーを始めた。そしてある時を境に、怪しい気配が店を包むのだった。

2番目に面白かった。
で、ちょっと怖かった。「おれは傷ついている、それもとても深く」。
「呑み込む」ことも必要だし、かといってそれを忘れようとするのではなく、自覚(というか、いてもいいんだよと存在を認める)しておくことも必要なのかも。

「女のいない男たち」〜ある夜半過ぎ、かつての恋人の夫から、悲報を告げる電話がかかってきた。

ちょっとよく分からない話でした。次回の昭和47年会で解説を聞きましょう。


というわけで、久しぶりの短編集でありましたが、いくつか面白い作品がありましたね。
ただ、男女の関係が、昔はもっと希薄というか軽くというかふわっとした感じで書かれていたのが多かった気がしますが、今回のはちょっとコテコテで、別の題材で書いてもらいたかったなぁという感想です。

やはり短編では「蛍」ですな。
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by black_penguin | 2014-05-13 00:13 | | Comments(0)

絶望の裁判所

元裁判官が「絶望の裁判所」なる本を書いたということで、法曹界で(笑)話題になっていたので、一応買ってみました(kindle storeで。割引になっていたので。)。

たぶん、裁判所内で居場所がなくなって、意趣返しのような感じで書いたのだろうと勝手に思っていたのですが、それなりに合っていました(笑)。

裁判官が、記録をきちんと読まずに、弁論準備手続という密室で和解を強要する、という話がそこここに出てくるのですが、特にそれを聞いても驚かないという。

修習のときやその後の弁護士生活で裁判官や裁判所と関わっていれば、この本に書かれていることのほとんどは、特に驚くようなものではなくて、ただやっぱりそうなんだと再確認するような内容ばかりでした。

ただ、タイトルの「絶望の裁判所」があまりにピッタリすぎて、何だかそれはそれで哀しい気持ちになってしまいました。
いくら理論立てて説明して準備書面を書いても、あまり意味が無いのだなぁなどと考えると、そこはやっぱり「絶望の裁判所」なわけです。

もちろん、多くの裁判官はまともに考え、判断していると思うので、一部の問題ではあると思うのですが、ただ、依頼された訴訟案件を可能な限り勝訴的な結論にもっていくには、そういう裁判官がいるということ、当該裁判官がそういう裁判官かもしれない、ということを念頭に置きつつ対応しなければと考えました。

この本を読んでいらい、裁判所で裁判官に対峙すると、「絶望の裁判所」を思い浮かべてしまい、変な色眼鏡で裁判官を見ている自分がいます(笑)。

どういう制度がいいのかは分かりませんが、個々の裁判官がもっと自由に表現できる制度になるといいですね。

絶望の裁判所 (講談社現代新書)

瀬木 比呂志 / 講談社

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by black_penguin | 2014-03-20 00:07 | | Comments(0)

七帝柔道記

久しぶりの本のご紹介です。
久しぶりといえば、うちの子達は、しばらく出していなかったおもちゃ等を出すと「これ、ひちゃちぶりじゃない?」と分かったような口をきいています(笑)。

「七帝柔道記」です。
同期のS先生に薦められ、半信半疑で?読み始めましたが、これがもう面白い!

著者が北海道大学の柔道部で過ごした学生生活をベースにした自伝的小説です。
七帝柔道とは、現在の国際試合などで行われる講道館柔道と違い、寝技を中心とした柔道。
「待て」とかがすぐにかからない、厳しい柔道です。
七帝の名の通り、いわゆる旧帝国大学の各大学によって争われます。

北海道大学は、かつて栄光の時代があったものの、最近は最下位続き。ここで何とか1勝をという物語です。
毎日毎日、極寒の中での厳しい練習。想像を絶するものです。

しかし、この話は単なるスポ根ものではありません。
特に印象的なのは、先輩達の優しさです。
運動部というと、先輩が無駄に威張っている、非合理的なしごき、酒の強要といったことを思い浮かべますが、そこが全然違います。
もちろん、練習はとても厳しいけれど、その中で先輩達は、後輩を食事に連れて行ったり、話をしたり、とにかく優しい。
「カンノヨウセイ」というエピソードが出てきましたが、これは読んでのお楽しみ。

昨今柔道の体罰問題が出ましたが、こういう世界とは全く別世界。
本来の柔道部とはこうあるべき、という姿です。

全国のおばかなスポーツ根性論者に読んでもらいたい素敵な物語です。
続編に期待。

こちらが著者のブログです。

七帝柔道記

増田 俊也 / 角川書店(角川グループパブリッシング)

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by black_penguin | 2014-03-02 17:30 | | Comments(0)

ケネディ暗殺 50年目の真実

久しぶりに読書レビューを
といっても、少し前に読んだので中身の記憶が少し曖昧になっております。

ケネディ暗殺 50年目の真実

ケネディ大統領の暗殺事件の真相については、多くの人と同じように結構関心を持っていました。
ジム・ギャリソンの本やそれを原作として映画も観まして、それはオズワルド単独犯行説を疑問視し、前方からも別の人物が撃ったという説に立ち、CIA陰謀論に立っていました。

しかし、今回の本は、どれが真相というようにはっきりは言っていませんが、意外にも?ちょっとおかしくなってしまったオズワルドによる単独犯行説に立っているように読めました。ただ単純にそれだけというわけではないことも示唆されています。
最近の調査や研究で、いわゆる魔法の銃弾と揶揄されたウォーレン委員会の公表した銃弾の流れは、実際に十分あり得る弾道だったことが分かってきたようで、この本の内容は真実に近いのではと思います。
結局あんな人に一国の大統領が殺されてしまったというショックを覆い隠すために逆に遠大な陰謀論がいくつも出たのかもしれません。

この本は、暗殺事件そのものだけに焦点を当てたものではなく、ケネディが生まれてから大統領になり、暗殺されるまでの物語を書いたものです。

ケネディというと、若くして大統領になった清廉潔白な人物、決断力と高い指導力をもった人物というイメージを持っていましたが、大統領になってしばらくは、それとはちょっと、というかかなり違うイメージ。
ピッグス湾事件でのあたふたぶりやホワイトハウスに次々と女性を…という話は何だかショックでした。

しかし、経験を経るにつれて、その能力を発揮し始めます。
黒人差別問題など、これは許せないと思ったことをその信念に基づいて実行していくところはやはり凄いなと思わされました。

最後はしかし不幸な形で終焉を迎えます。
文字通り光と影のある人生でありました。

この本は、文章(翻訳も)が良かったですね。
グダグダと事実を書き連ねるのでもなく、かといって情緒的になっているわけでもなく、変な憶測を入れ込んでいるわけでもなく、ノンフィクションはこう書くべきという見本のような本に思いました。
そこへいくと、日本の原発事故を取り扱った本で「カウントダウン・メルトダウン」とかはグダグダ長すぎる(そこまで取材したのは凄いと思うけれど)、小説風にした「原発ホワイトアウト」は文章が下手すぎてちょっと読んだだけで読む気を無くしてしまいました。
内容が良くてもそれを伝える文章がダメだとダメですね。なかなか難しいです。
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by black_penguin | 2014-01-25 23:28 | | Comments(0)

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

読了しました。
4月12日の発売日に購入し、読み終えるのに1週間かかりました。通勤時間帯に細切れにしか読めなかったので。
先入観を持たずに読んで欲しいということだったので(村上春樹コメント)、書評とかも一切読まないようにして、情報が飽和する前にと、いつになく早く読みました。

ということで感想です。

私が一番気に入っている「世界の終わり」あるいは「ねじまき鳥」に比べると、どうでしょうか80%くらいな感じでしょうか。

最初のほう、というか中盤以降まで、ちょっとありがちな設定のお話で、登場人物もちょっと平凡で、おやおや大丈夫か、話が浅くないかと心配しながら読んでいました。
しかし、そこは東野圭吾なんかとはレベルが違うということで、最後まできたら、さすがという感じで終わりました。

いわゆる不思議物(って勝手に命名しているけれど)(羊シリーズとか)ではなくて、リアルなお話路線。ノルウェイの森みたい。
私は、ノルウェイの森が一番面白くないと思っていたのですが、それよりは何というか重さがあった気がします。

いつになく村上春樹のメッセージがダイレクトに出ている気もしました。
主人公多崎つくるは、「駅を作る」仕事をしているのですが、駅は当たり前のように存在して、誰もこれを誰が作ったのかなど気にしない物な一方生活には欠かせない物で、ここはあの雪かき仕事の話に通じるのかなと。
そのことは、主人公が「巡礼」にまわることもそうなのかな。誰も求めていないけれどやらなければいけないことがある。

あとは、何かのきっかけで一回転落してしまうと、なかなか元に戻れない今の社会への批判めいたものも感じました。
そして、5人の友人のつながりや主人公の恋の話からは、希薄になりつつある人間同士の共生の意義を教えているようでした。

村上春樹としては、20代くらいの若者に向けて書いたのかと思いました。
それくらい人生訓(というと言い方がいまいちだけれど)が明確に出ていました。あえて出したんだろうと思っています。

いつになくストレートで、純粋な村上春樹だったです。
小説としては、やはり若い頃の作品にはかなわないけれど、「巡礼の年」は、後世に残る(というとオーバーだけれど)講演のような感じかもしれません。

以上です。
来週末に、専門家の感想を聞きましょう。
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by black_penguin | 2013-04-19 23:00 | | Comments(0)

Millennium

スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによる推理小説「ミレニアム」。
「ドラゴン・タトゥーの女」「火と戯れる女」「眠れる女と狂卓の騎士」から成る三部作ですが,文庫本で,1(ドラゴン・タトゥーの女」と2「火と戯れる女」を読みました。

1の方はちょっと前に読んでいて,面白いけれど,まあ面白いってな感じでいて,2が出ているのを知っていたものの買わずにいました。

村上春樹の短編集TVピープルが,思いの外面白くなかったのにがっかりして,じゃあ児玉清さんも大推薦していたミレニアム2を読むか,となった次第。

いやいや超絶面白い。
ミステリー小説(海外物)を多く読んでいるわけではないので,海外の作品の中でどうなのかは分からないのですが,少なくとも,「さまよう刃」という駄作で落ちてしまった東野圭吾など足元にも及ばない,見事に洗練された矛盾のないミステリーでした。

本を読むのは,もちろん,出勤と帰宅するときしかないのですが,いや夢中で読んでしまいましたよ。
手に汗握るとはこのことで,ドキドキさせる展開。
頑張れリスベット。
まるで映画を観ているようでした。

あっという間に結構な長編を読んでしまい,今は3に突入しています。
いやなことをひととき忘れたいあなたにお薦めです。

ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

スティーグ・ラーソン / 早川書房

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by black_penguin | 2012-07-19 23:35 | | Comments(0)

カラマーゾフの兄弟

とうとう家族中で風邪を引いてしまいました。
私の方は、なかなか咳が治まらず、マイコプラズマかとか思いましたが、それはもっと若い子がなるらしいです。
ただでさえ睡眠不足なのに、夜咳で起きてしまって、もうアラウンドフォーティーは、体力気力とも限界に達しつつあります(笑)。

さて、久しぶりの読了情報。
なんと?「カラマーゾフの兄弟」です。
村上春樹も認める世界最高峰の傑作。

岩波版だと日本語を読み解くのに時間がかかりそうな上に字が小さすぎるので、新潮社版にしました。これが正解。

父親、キリスト教などなど、解説等をみると、何か深い深い小説であるかのようです。
あるかのようです、っていうのは失礼な話で(笑)単に私がよく理解できないだけなのですが。

しかし、むしろ「とても面白い」小説として、ずんずん読んでしまいました。
表面しかさらっていないような読み方なんでしょうが、まずはこれでいいのではないかと自ら納得しております。

カラマーゾフ兄弟の父親を殺したのは、ミーチャなのかスメルジャコフなのか、推理小説のようでもあります。
また、最後の方は、刑事裁判がメインになります。
陪審員に訴えかける弁護人と検察官。これも面白いです。
裁判員裁判でひどい目にあっただけに、これは非常に興味深い内容でもあります。

最高傑作などと言われ、ずいぶん構えてしまっていましたが、読んでみると普通に面白い小説でした。
途中で挫折してしまっている「罪と罰」(岩波)も、新潮社版で読んでみようかなと思いました。

カラマーゾフの兄弟は、何か解説本かなんか読んで、もう一回読んでみたいなと思います。

カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)

ドストエフスキー / 新潮社

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by black_penguin | 2011-11-30 22:54 | | Comments(0)

日本中枢の崩壊

日本中枢の崩壊

古賀 茂明 / 講談社



話題の現役官僚の本読了しました。

官僚というものは腐敗するものと相場は決まっていますが、腐敗というかなんというか「崩壊」という言葉がぴったりかもしれません。

採用経過と人事考査が変わらない限り、ただただ崩壊していくだけでしょうね。

ウィキリークスで漏らされた外電等を読むと、彼らは、国益とか国民とは全く無関係にただ自分たちのためだけに動いているというのがよく分かります。
汚職というような分かりやすいのなら、むしろまだましな気がするくらいです。

印象に残ったところ
「深夜、霞が関をタクシーで通ると、どの庁舎も煌々と灯りが点いている。霞が関は不夜城。官僚は批判されているけれど、なんだかんだいって一生懸命働いているじゃないか、と思われる人もいるだろう」
(私もそう思っていた)
「だが、実態はお寒い限りだ。夜の7時頃から9時頃まで多くの幹部が席を外している。外部との打ち合わせと称して、酒を飲んでいるのだ。上司から「お前も来い」といわれれば、若手もついていくしかない。疲れているところへアルコールが入るのだから酔いも回る。それでも、みんな戻って仕事をする。…中略…どう考えても実のある仕事ができるとは思えない。仕事ははかどらず、気がついたときは、時計の針は零時を回っている。終電は終わっているので、タクシーを飛ばして帰るしかない。」
だそうです。

よく1時10分とかの期日に行こうと銀座駅で丸ノ内線に乗ろうとすると、銀座でランチをしてきたたくさんの公務員に出会います。
「もう1時過ぎてますよ」といってやりたいくらい。

本当はこれを民主党が変える訳だったんですけどね。
もうだめですね。
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by black_penguin | 2011-08-19 22:41 | | Comments(0)

弁護士のちょっとブラックな業務日誌


by black_penguin
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