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寝技

ベテランの弁護士さんの中には,次のような手を使う人がいます。

求釈明を乱発して,自らの主張はせず,時間稼ぎをする。
A4で1,2枚の主張書面を毎回期日に出し,その場しのぎをしながら時間稼ぎをする。

時間を稼いで何をするかというと,和解だけをグダグダする。
単に,両当事者の要望額の間を取ろうとする。
相手の主張額を,何の根拠もなく,少しだけ値切ろうとする。

こうした寝技に対して,和解で事件を終わらそうとする裁判官は,何も言わず,むしろそれに流される。

以上の次第で,請求原因事実の主張,抗弁事実の主張,再抗弁事実の主張,そして立証という,本来の戦い方は外に置かれてしまうのです。

紛争の解決としてどういうものがいいのか,それは一概に言えない面があります。
しかし,裁判という紛争解決を当事者が選択した以上,一応民事訴訟法に則った手続を進行させ,その上で和解なら和解をしてほしいと思います。
そうでないと弁護士の存在意義が何だか無くなってしまう気がします。
by black_penguin | 2008-01-28 23:27 | 業務関連

弁護士のちょっとブラックな業務外日誌


by black_penguin