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矛盾

特定の団体のために,「しっかりと」何かをしようとしている某氏のことはさておき,昨日に引き続きこの話題。

(NIKKEI-NETより引用)
宮内被告、矛盾突かれ言葉詰まる・ライブドア堀江公判弁護側尋問

 ライブドア(LD)の粉飾決算事件などで、証券取引法違反の罪に問われた前社長堀江貴文被告(33)の第8回公判が26日、東京地裁(小坂敏幸裁判長)で開かれ、元取締役宮内亮治被告(39)=同罪で公判中=が弁護側の反対尋問で、自社株売却益売り上げ計上の経緯などについて証言の矛盾を突かれ「隠していることはありません」と述べた。ただ言葉に詰まる場面もあった。

 宮内被告は検察側証人で、尋問は4回目。

 この日の反対尋問で、宮内被告はLD株売却の仕組みについて、子会社ライブドアファイナンス(LDF)の役員と一緒に同社の元役員野口英昭さん=死亡当時(38)=に相談したと証言した。

 しかし検察側の主尋問では、LDFの前社長中村長也被告(39)=同罪で公判中=が野口さんに相談し、報告を受けたと証言していたため、弁護側が真偽をただすと、宮内被告は「疲れて頭が混乱している。隠していることはなく、主尋問の方が正しい」と答えた。

 弁護側は「検察の指示通りに話しているだけではないのか」と述べた。

 また宮内被告が言葉に詰まったのは、2003年10月下旬の社内会議をめぐるやりとり。

 主尋問と同様、宮内被告は堀江被告が野口さんから10億円程度の自社株売却益を見込めると聞き「そんなにもうかっちゃうの」と話したと証言したが、弁護側は「おかしい。野口さんはその時点でLD株の売却単価を分かっていないので、利益を計算できなかったはずだ」と指摘。

 宮内被告はすぐに反論できず、間を置いて「中村(被告)から(単価を)聞いたのではないか」と話した。
(引用終わり)

疲れて頭が混乱するのは,嘘をついているから,というのは明らかなのだが,いずれにしても,集中審理での連日の証人尋問は,きついものがありそう。
裁判の迅速化,裁判員制度のためといって集中審理が取り入れられているわけだが,ちょっと集中しすぎではないのか。

公判前整理→集中審理,に関わるとしたら,その間他の仕事は全くと言っていいほどできなくなるわけだから,弁護人としてもそれなりの報酬がないとやっていけない。
しかし,ホリエモンのような裕福な被告人はそうはいないわけで,そうなるとほとんどボランティアですか。国選弁護費用は出るでしょうけど。

ここのところ法テラスなんかも含めて,次々新しい制度がわいて出てくるわけですが,普段は弁護士の悪口ばかり言っている法務省あたりが,色々作り出して,結局全部弁護士頼りってどういうことなんでしょうか。
弁護士の数も,米国の要求を受けてドンドコ増やしていきます。
一方でどういうわけか,これらに弁護士会の執行部はホイホイ乗っていくんですよね~,これが。

法曹三者の中で,裁判官と検察官は公務員ですから,まあ普通にやっていれば退職するまで安泰なわけですが,弁護士は自営業ですから,自分で稼いでいかないと生活していけないわけです。
世間的には,まだ医者や弁護士は金持ちが多いと言われていますが,医者はともかく,弁護士はだいぶ経済的に厳しい状況におかれつつあります。東京では仕事の奪い合いが起きています。
しかも,司法書士や他の士業には,これまで弁護士が独占していた業務についても次々開放されつつあります。
そんな中で「公益活動」だからボランティアで全部やれというのは少し違和感を感じます。

まあ,今まで独占市場で安穏としてきたくせに,今頃なんだと言われそうですが。
そもそも弁護士会の執行部の向いている方向がおかしい気がするわけです。

記事とは関係のない方向の話になってしまいました。
要は,検察は,宮内の数千万円の横領に目をつむる代わりに,堀江を有罪にするためにシナリオ通りに宮内にしゃべらせようとしているということなのです。
by black_penguin | 2006-09-26 23:27 | 時事関連

弁護士のちょっとブラックな業務外日誌


by black_penguin